C値でわかる!高気密な家のメリットと選び方のポイントとは?

これから注文住宅を建てることを検討している、快適で省エネな住まいを求めるあなたへ。
「C値」という言葉は聞いたことがあるけれど、実際の意味や重要性がよくわからない、家づくりの際にC値を基準に住宅性能を選んでみたいと考えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、C値の基礎知識から、高気密住宅のメリット、C値を基準に住宅性能を選ぶポイントまで解説することで、C値の重要性を理解し、快適で省エネな住まいを実現するための家づくりの指針となる情報提供をします。

C値とは?

C値は住宅の気密性能を表す指標で、隙間が少ないほど数値が低くなり、断熱性能や省エネ効果が向上します。
近年では国の基準から外れてしまいましたが、快適な住環境を実現するためには重要な指標です。

1: C値の概要

C値は、住宅の気密性能を表す指標であり、家の延床面積に対する「隙間面積」の割合を示す数値のことです。
C値が低いほど気密性能が高く、断熱性能が向上し、省エネルギー効果が期待できます。

2: C値の基準

C値には、明確な基準値は設けられていません。
UA値は、地域ごとに国で定めた省エネ基準の値が設けられていますが、C値に関しては、2009年の省エネ法の改正により、以前定められていた基準値5㎠/㎡以下という値は示されなくなりました。

3: C値の測定方法

C値の測定は、気密測定技能者が気密施工完了後または建物完成後に、専用の機械を使って行います。
その計算方法は、
住宅全体に存在する隙間の合計面積÷延べ床面積
で求められます。
この値が低いと「隙間が少ない高気密住宅」となり、値が大きいと「隙間が多い低気密住宅」ということになります。

4: C値の注意点

C値の測定には実測値が使われるので、設計の段階から算出することが難しく、実際に家を建てて測定してみないと分かりません。
また、完成直後の住宅では低い値であっても、時間経過により低気密になってしまいます。
例えば、玄関ドアや窓サッシなどの建材の劣化や、木造住宅に使われている木材の収縮などの影響で、徐々に隙間ができてしまいます。
その対策として、施工で隙間ができにくい断熱材を選択し、木材の収縮が起きにくいものを活用したり、建材の劣化が起きにくいような施工をしている工務店に依頼をすることがポイントとなります。

C値と住宅性能の関係

C値は、断熱性能、省エネ効果、室内の温度安定性、結露防止、防音効果、健康面など、様々なメリットをもたらします。
C値を基準に住宅性能を選ぶことで、快適で健康的な住まいを実現できます。

1: 断熱性能の向上

C値が低い高気密住宅は、外気の侵入を抑制し、室内の温度を安定させる効果があります。
そのため、冬は暖房効率が向上し、暖房費を抑えられます。
また、夏は冷房効率も向上し、冷房費の削減にも貢献します。

2: 省エネ効果

高気密住宅は、断熱性能が高いので、冷暖房効率が向上し、エネルギー消費量を削減できます。
結果的に、電気代やガス代などの光熱費を節約でき、家計に優しい住まいを実現できます。

3: 室内の温度安定性

高気密住宅は、外気の侵入を抑制することで、室内の温度変化を少なくすることができます。
そのため、一年を通して快適な室温を保ちやすく、温度差による体調不良のリスクを軽減できます。

4: 結露防止

高気密住宅は、室内の湿気を外に逃がさず、結露の発生を抑える効果があります。
結露は、カビやダニの発生原因となるため、健康面にも良い影響を与えます。

5: 防音効果

高気密住宅は、外からの騒音を遮断する効果も期待できます。
そのため、静かな住環境を実現し、集中力を高めたり、リラックスできる空間を作ることができます。

6: 健康面への影響

高気密住宅は、室内の温度や湿度を安定させることで、アレルギーやアトピーなどの症状を改善する効果も期待できます。
また、室内の空気質も向上するため、健康的な生活を送るのに役立ちます。

まとめ

C値は、住宅の気密性能を表す重要な指標です。
C値が低いほど高気密住宅となり、断熱性能、省エネ効果、室内の温度安定性、結露防止、防音効果、健康面など、様々なメリットが期待できます。
注文住宅を建てる際は、C値を基準に住宅性能を選ぶことで、快適で健康的な住まいを実現できます。